日語演講與辯論(附贈音頻)（簡體書）

この教科書を出版するにあたり、中國各地の大學に日本語授業を擔當されている數多くの先生から、日本語學科の現狀を聞かせていただきました。
　「うちの學生は、スピーチができるレベルではない」
　「うちの學生は、スピーチどころか、ちゃんとしたセンテンスを一つも話すこと
ができない」
　「うちの學生は、一つの単語を使って答える以外のことはできない」
　というご意見がほとんどでした。
　そこで、多くの先生方から以下のようなお願いを受けました。
　「笈川先生、ほとんどの上級生が、一年生が習う単語を使って會話することもスピーチすることもできないので、せめて、上級生が一年生レベルの日本語で會話やスピーチができる教科書を作ってください」と。
　先生方のご要望に応える形で、この教科書を作成することにしました。「全く話せない」「単語ひとつだけを使って答えることしかできない」レベルから、「スピーチができる」「ディベートができる」レベルに高めることは、常識から考えれば不可能だと思われます。今回、授業で使える8課分の教材をご用意しましたが、1課分を二週間に渡ってご利用いただいても構いませんし、半年かけて、はじめの數課だけをやり終えるだけでも構いません。少なくとも、「全く話せない」「単語ひとつだけを使って答えることしかできない」レベルから、どの學生も、「たどたどしい
が、30秒程度のスピーチができる」「たどたどしいが、ディベート大會で簡単な意見が言える」レベルに高めることはできると思います。
　「北京外國語大學早クラスの日本語レベルが高い」
　「高校ですでに日本語授業を受けた學生が、ゼロスタートの私たちと一緒に授業を受けているが、彼らには永遠に追いつくことができない」
　などと悩まずに、昨日までできなかったことを、今日できるようになる努力をしてください。他人と自分とを比べると、目の前の勉強に専念できないので、結局、時間を無駄にしてしまう可能性が高まってしまうからです。ですから、この教科書で勉強するときだけは、「他人と自分とを比べない」という約束をしてください。もし約束を守ることができたなら、半年後、あなたの話す能力は、今とは比べられないほど高まっていることが期待できると思います。
　また、この教科書では、同時に有効な學習方法も學ぶことができます。ただし、學習能力は人によって違いますので、この教科書を使って、たった１ヶ月で學び終える學生もいるでしょうし、10年かけてやっとマスターできる社會人もいると思います。先ほども書きましたが、他人と比較することなく、いつまでもこの教科書で勉強し続けてください。この教科書は、10年後も20年後も古くならない教科書だと思うからです。
笈川幸司 浙江省杭州市の自宅より

DI1課　発音練習 1
コラム1： 面白い五十音図練習；あなたの発表を劇的に変えるポイント 20
第2課　30秒スピーチ 26
　コラム2： 力のある聲を手にする 32
第3課　60秒スピーチ 37
　コラム3： おとなの「言い回し」 45
第4課　発表後の言い方 48
　コラム4： 文字を寫真におきかえる 59
第5課　意見、感想の言い方1 65
　コラム5： 日本語スピーチコンテスト 70
第６課　意見、感想の言い方2 76
　コラム6： 3分間発表 84
第７課　名言、諺の使い方 90
　コラム7： 2分間発表 100
第８課　ディベートのやり方 105
　コラム8： スピーチ原稿の書き方 120
後書き 130